初心者が家庭菜園で甘いトウモロコシを作るには?

目次
トウモロコシ(スイートコーン)は、採りたてですととても甘くおいしく食べられます。
スイートコーンは家庭菜園で比較的作りやすい野菜です。
その基本的な作り方について紹介します。
まずは土作りです。
中間地ですと4月はじめまでにとうもろこしを植える予定の場所に苦土石灰を1平方メートルあたりふたにぎりほどまいてよく土を耕します。
1週間後にたい肥をバケツ1杯と有機質化成肥料、溶リン(あるいは鶏糞)をそれぞれひとにぎりまき耕して畝幅80センチの畝をつくります。
ふた畝ほどつくります。
このように畝を平行に作るほうが受粉しやすくなり実つきがよくなります。
そこへ土の湿り具合を確かめたうえで(できればひと雨してから)ビニールマルチをかぶせます。
1週間後に株間30センチ、条間40センチで2条で3粒ずつ種子をまきます。ほぼ2センチの深さにまきます。
上から土を軽く押さえます。
芽がでるまでは水やりをします。
芽がでて15センチの高さになるぐらいまでに勢いのないものを中心にハサミで根元から切ってまびきます。
その後、膝の高さまで成長したら、ビニールマルチを取り除き、有機質肥料を畝の両側に1平方メートルあたり1にぎりずつまき、土寄せをします。
この土寄せをしっかり行うことで倒伏することを防ぎます。わきから出てくる脇芽はそのままにしておいてかまいません。
雄花が咲きはじめたときにもう一度同量を追肥をします。
この際に周囲に透明なテグスを不規則に張りめぐらすことで鳥の害を防ぐことができます。
すると雌花が出はじめますから、一番上の雌花を残してのこりはすべて取りのぞきます。
取りのぞいた雌花はベビーコーンとしていただけます。
しばらくすると受粉しますから十分に雌花に花粉がいきわたるようにします。
そうすると実の入りがよく充実したスイートコーンになります。
雌花の穂が最初はうすい緑色ですが、だんだんと褐色を帯びてきます。
根元のほうまで褐色になり、実を押してみてしっかりしていれば収穫できます。
朝早く収穫してすぐ調理すればもっとも甘く食べられます。
爆裂種とは?
とうもろこしにはスイートコーンのほかにポップコーンをつくることのできる爆裂種と呼ばれるグループの品種があります。
基本的に育て方は同じで構いません。
ただしこの両者は決して一緒に植えることはしないでください。
両者が交雑してしまい、甘くないスイートコーンやポップコーンのはずが膨れないものができてしまうことになります。
したがって時期を変えるか、別の離れた場所で栽培する必要があります。
これは近くの菜園にとうもろこしやスイートコーンを植えているべつの人がいる場合も同じです。
かなりの距離まで花粉が風で飛ぶからです。
トウモロコシはほかの野菜とくらべると肥料をたくさん要求する作物です。
少し多いかなと思うぐらいでちょうどいいです。
栽培のポイントとしては元肥の量と2回の追肥のタイミングです。
いずれも上に書いたようにトウモロコシの育ち具合をみながら追肥のタイミングを選びます。
つけ加えると実が充実してくるときに鳥害や動物の害がみられることがあります。
さらにアワノメイガが雌花の穂の部分から侵入することがあるので注意します。
受粉後の余分な雄花の穂先をそのままにしないで、刈り取ってしまうとある程度アワノメイガの被害を避けることができます。