【大根おろし】ただの薬味と思ったらあなどれなかった。その理由は?

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大根おろしは、大根をすりおろしたもので、主に日本料理の薬味として使われます。
卸し方は、普通に卸し金、おろし器、フードプロセッサーですりおろせばいいのですが、鬼おろしという、大根おろし専用の粗いおろし金もあり、水分があまり出ず植物繊維が損なわれない、風味が落ちないということで、大根おろし通に喜ばれる道具もあります。
金気が気になる人は、陶器のおろし器を使ったりもして、大根をおろすにも色々と凝る方法があるんですよ。
大根おろしの独特の苦味は?
大根は、煮物に使われることが多く、独特の甘みがおいしいのですが、大根おろしにすると、辛味が出てきます。
この効果で焼き魚や生ガキなどと一緒に食べると、臭味抜きの役目をはたしておいしくしてくれるのです。
この大根おろしの辛みは、辛み成分アリルイソチオシアネート(芥子油)によるものですが、大根をすりおろしたり切って細胞が壊れることで、化学反応が起こって出来る成分なのです。
また、大根の葉っぱ近くより根っこの方が辛いとか、夏に収穫された大根の方が、冬に収穫された大根よりも辛いと、言われています。
大根が辛い理由はなぜか?
辛み成分のイソチオシアネートが、根っこの先端になるほど含有量が多く、葉っぱに近い部分の約10倍にもなるからで、若い大根に多く含まれていて、成長すると減少するという、化学的な証明もされています。
この大根の辛み成分は、食欲増進効果もあります。
大根おろしの辛いのがお好きな方は、大根の繊維を断ち切るようにおろすことで、いっそう辛味が増します。
皮付きの大根の根っこの方を力をこめて一気にすりおろす、そしておろした後5分程度で辛みがピークになり、その後減少するので、食べる直前にすりおろすとよいでしょう。
大根の辛いのが嫌いな人はどうしたら良いの?
辛いのが嫌いな方、お子さんなどがいらっしゃる方は、葉っぱに近い首の部分の皮を厚めにむいて大根おろしにしましょう。
そして、ゆっくりと円を書くように繊維に沿っておろすと、細胞が壊れにくいので辛味が抑えられます。
また、おろした大根にお酢をたらしたり、ちょっと加熱してしばらく置くと甘みが増して食べやすくなります。
大根おろしは消化を助けるの?
そして大根おろしは、消化を助ける働きをするので、肉や魚などの動物性たんぱく質と一緒に食べるのがおすすめです。
「大根おろしに医者いらず」と言われているそうで、健康に良い成分がたくさん含まれているのです。
ビタミンCが大変豊富ですが、中身よりも大根の皮に2倍多く含まれているので、皮ごとすりおろして食べるのがおすすめです。
大根には殺菌効果があるの?
その他には、カリウム、デンプン分解酵素のジアスターゼ、それにアリルイソチオシアネートには殺菌効果があるので、刺身や弁当の抗菌シートとして利用されています。
刺身のつまに大根は理にかなっているのですね。また、肝機能回復、疲労回復、成長促進、集中力向上などの効果のある必須アミノ酸のリジンが含まれています。
ということなので、病気のときにも大根おろしは活躍します。
大根おろしをしぼった汁でうがいをするとどうなるの?
イソチオシアネートの殺菌効果で、口内炎や虫歯、歯肉炎などの、口の中の炎症がおさまる効果があります。
また、このしぼり汁に蜂蜜を加えて飲むと、咳や喉の痛みや声枯れ、それに二日酔いに効果があると昔からの民間療法もあります。
大根おろしは冷凍保存も出来ますし、これだけの効果があるのですから、面倒がらずにすりおろしてどんどん召し上がると健康になれる優れものです。
是非大根おろしを見直してあげてくださいね。